PPE着脱訓練をするARROWSの医師
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(広島県神石高原町)など3団体が運営する空飛ぶ捜索医療団「ARROWS」は5月4日、新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生した兵庫県・愛媛県へ医療チームを派遣したと発表した。
派遣されたクラスター対応支援チームは、兵庫県が医師1人と看護師1人、調整員2人、愛媛県は医師1人と調整員1人。高齢者施設や病院で、医療支援や個人防護具(PPE)の着脱訓練、ゾーニングなどを行う予定だ。
ARROWSは新型コロナウイルス緊急支援として、医療チームの派遣・医療物資支援・福祉施設への感染対策支援を実施している。
医療チームの派遣では、クラスターが発生した施設へ、医師・看護師・調整員で構成されたチームを派遣。逼迫した現場では患者だけでなく職員の感染リスクも高く、外部からの支援が必要となっていることから、現場のスタッフだけでなく、行政との連携も行うことで地域での感染拡大の抑制に力を入れている。
医療物資支援に関しては、1月末から政府の支援が届きにくい中小のクリニックや福祉施設、動物保護団体など全国のさまざまな場所に140万枚以上のマスクやPPEを配布してきた。さらに、新型コロナウイルス感染症対応を行う病院へ、テントやトレーラーの貸与や寄贈を行っている。
福祉施設への感染対策支援については、全国各地の福祉施設で新型コロナウイルスのクラスターが発生していることから、ARROWSの医師や連携しているNPOとともに、PPEの着脱やゾーニング方法などの感染対策に関するオンライン研修や直接指導を実施している。