医療ベンチャーのジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区)は、3Dプリンターを使って製作した医療用フェイスシールド(顔面保護具)の試作品を、医療機関に無償で提供する。
新型コロナウイルスの感染拡大による、医療器具不足の解消に向けた取り組みの一環。4月14日から無償提供の受け付けを開始した。提供を希望する医療機関は、同社ホームページ内の問い合わせフォームから申し込む。
初回は500個を供給する予定だが、新型コロナウイルスの感染拡大が終息するまで、医療機関からの要望に応じて第2弾以降の展開も検討する。
フェイスシールドは顔面全体を覆う防護具のこと。眼部・鼻腔・口腔粘膜を同時に防護するため、医療従事者や未感染の患者を、新型コロナウイルスの脅威から守ることができる。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による需要増加に伴い、供給が追い付かなくなっていることから、最先端の3Dプリンティング技術を用いた製品開発を行う同社が、医療従事者向けフェイスシールドの製作を行うことにした。
素材には、シールド部分に適した透明度の高いPETを使うコクヨのレールクリヤーホルダーを採用する予定だ。今後はフェイスシールドだけでなく、3Dプリンターによるマスクや人工呼吸器の製造も検討していく。