中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は5月10日に総会を開催し、2023年度の入院・外来医療調査とDPC/PDPSの特別調査に関する今後の検討事項とスケジュール案を了承した。
新型コロナウイルス感染症が2類相当から5類相当に変更されたのに伴い、2020年4月8日以来、約3年ぶりに対面での開催となった。
委員はマスクを外していたものの、厚労省の職員の多くがマスクをしており、正常な状態に戻るにはまだ時間を要することをうかがわせた。
2つの調査は診療報酬基本問題小委員会入院・外来医療等の調査・評価分科会が実施し、今秋、小委員会に調査結果を報告する。
総会に先立って開催された小委員会会合では、昨年度の入院・外来調査の結果が紹介され、回収率が4割程度であることが示された。
任意の調査で、しかも回答に手間と時間がかかることがその理由と考えられるが、診療報酬のあり方を検討するための重要な資料となることから、委員からは厚労省に対し、引き続き回収率を上げる努力を求める意見が出された。
また、DPC/PDPSの特別調査に関しては、昨年度の調査でコーディングの入力者と確認者のいずれにも主治医が関わらない施設が半数以上あり、コーディング委員会の開催が1年間に4回に満たない病院が一定数あるとの調査結果が示された。
これに対し、委員から改善を求める意見や、場合によっては制度からの退出勧告のようなものを検討することも必要との考えが述べられた。