〈医療と介護2040 管理者01〉の記事一覧

認知症GHの夜勤職員配置を緩和 厚労省分科会

 社会保障審議会(厚労相の諮問機関)介護給付費分科会は12月9日、2021年度介護報酬改定に関する審議報告案を議論した。次回にとりまとめる予定。
 この日の会合では、審議報告案について議論する前に、同報告案に盛り込まれる運営基準の改正案やテクノロジー活用による夜間人員・報酬の見直しを議論。運営基準の改正案は了承されたが、夜間人員・報酬の見直しについては……

社会的処方の制度化は 医師のソーシャルワーク的活動を むしろ妨げる危険をはらむ(下)

社会的処方の制度化は 医師のソーシャルワーク的活動を むしろ妨げる危険をはらむ(下)

インタビュー 中野智紀さん(東埼玉総合病院地域糖尿病センター長)
■伴走すること自体が支援に
――支援の方向性が健康を目的として縛られるとは、どういうことでしょう。
 社会的処方が制度化されると、社会保障制度というものが功利主義の立場をとっているため、健康を目的とせざるを得ません。しかし、健康は広い概念ですから、何らかの代理目標かパラメーターを放棄しなければなりません。これが支援の方向を限定してしまいます。
 生活問題、すなわち生きる苦しみには、健康だけでなく複雑な要素が複合的に関わります。ほつれた糸を解いたらまた別の所がほつれ、そこを解く…といった繊細な作業の繰り返しです。もし生活問題を解決したと思っているなら、それは……

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社会的処方の制度化は 医師のソーシャルワーク的活動を むしろ妨げる危険をはらむ(上)

社会的処方の制度化は 医師のソーシャルワーク的活動を むしろ妨げる危険をはらむ(上)

インタビュー 中野智紀さん(東埼玉総合病院地域糖尿病センター長)
■医師が患者の生活問題に目を向けることは重要
――中野先生は埼玉・幸手市で2012年、福祉(生活モデル)を基盤とした全国でも珍しい地域包括ケアのモデル構築に着手し、その拠点となる「在宅医療連携拠点 菜のはな」室長を現在も務めておられます。これらは今では「幸手モデル」と呼ばれ、高く評価されています。内科医として糖尿病の治療に携わってきたご経験もあって、そういう場を整備されました。社会的処方の先駆者と言っても過言ではありませんね。
 ありがとうございます。しかし、少し複雑です。確かに私たちの地域では、生活モデル(福祉やソーシャルワークが用いる支援作法)を基盤にケアシステムの構築を進めています。医療専門職らによるソーシャルワークは別に目新しいものではなく……

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第3回 後期高齢者の窓口負担2割への引上げ問題(上)

第3回 後期高齢者の窓口負担2割への引上げ問題(上)

■今年末が検討の期限
 前回の拙稿(令和の社会保障2 「新政権の誕生と社会保障」)で、「一定所得以上の後期高齢者の医療費の窓口負担の2割化」が前政権から引き継いだ課題となっていると書いた。11月になってこの議論が佳境に入っている。なお、本稿の執筆は12月8日段階である。現段階で政府・与党間の調整が難航し、12月4日に要諦されていた全世代型社会保障検討会議の開催は見送られ、12月8日といわれていた閣議決定も行われていない。
 まずは、経緯から復習しておこう。2018年に閣議決定された「骨太方針2018」で19年度から21年度までは「基盤強化期間」とされ、この間の社会保障予算は「高齢化による増加分に相当する伸びに抑える」とされている。
 2019年6月に閣議決定された「骨太方針2019」では、医療等について……

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デジタル・ケアマネジメントの実証を拡大 パナ

 パナソニックはIoT機器などを活用して在宅介護の質を向上し、高齢者のQOLを高める「デジタル・ケアマネジメント」の第2期実証を開始した。2019年度に実施した宮崎県都城市に加え、東京都品川区にもフィールドを拡大している。...

高齢者のデジタル化支援 Rehabが神戸市と連携

 デイサービス向けクラウド機能訓練ソフト「リハプラン」を運営するRehab for JAPAN(東京都品川区)と神戸市は、「人生100年・withコロナ時代における高齢者に対するデジタル化支援に関する事業連携協定」を締結した。...

出産育児一時金の増額を見送り 厚労省

 厚生労働省は12月2日に開催された社会保障審議会(厚労相の諮問機関)医療保険部会で、出産育児一時金の増額を当面見送る方針を示した。与党議員から増額を求める要望が出されていたが、出産費用が年々増加しているにもかかわらず、その要因が明らかでないことなどから、まずは出産費用の実態を把握することにした。
 現在、生まれた子供1人あたり42万円の出産育児一時金が支給されている。ただ、正常分娩の場合は自由診療で行われ……

「社会的処方」にこれだけの問題点 むしろ多職種連携への認識を深めよう(下)

「社会的処方」にこれだけの問題点 むしろ多職種連携への認識を深めよう(下)

藤井博之(日本福祉大学教授)
4.「社会的処方」というとらえ方への懸念
●処方という用語でいいか
 第1に、医療における社会的要因への関わりを社会的処方という用語で表現することは、処方権を巡る職種間の利害対立を引き起こす可能性がある。実際には社会福祉職側の反発は政治力の違いで表に出ないかも知れないが、それ自体も問題である。
 第2に、社会的つながりははたして「処方」できるのか? という根本的疑問がある。医師や医療専門職が社会的要因と病気の関係を認識することは大事だが、社会とのつながりを……

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「社会的処方」にこれだけの問題点 むしろ多職種連携への認識を深めよう(上)

「社会的処方」にこれだけの問題点 むしろ多職種連携への認識を深めよう(上)

藤井博之(日本福祉大学教授)
■はじめに
「社会的処方Social Prescribing」をめぐる経過を紹介し、この用語と考え方の問題点を多職種連携の視点から指摘したい。
「社会的処方」は英国で行われている、健康や病気の社会的要因に取り組む治療・予防方法である。社会的要因はSocial Determinants of Health (SDH)と表現され、公衆衛生学と臨床医学に跨がり健康・疾病と社会環境の関連を捉える政策と個別臨床の重要な概念である。私自身は、医療社会化運動に源流をもつ戦前からの「社会医学」の実践を志向し、診療や病院管理、地域活動で社会的要因にどう取り組むか関心を払ってきた。
 一方で「社会的処方」という用語には違和感がある。ここでは、①英国での取り組みの経緯と……

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アジア太平洋地域で最優秀賞受賞 ぐるんとぴー

 アジア太平洋地域の「高齢者ケア・イノベーション・アワード」で、ぐるんとびーが最優秀賞を受賞した。同アワードは今年で8回目を迎え、11月2〜25日にシンガポールで、世界20カ国以上の民間企業・NPOの経営者や投資家などが一堂に会するWorld Ageing Festivalが開催された。...

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