ユーグレナは食による未病の予防・治療方法(未病制御)を確立するため、東京医科歯科大学ジョイントリサーチ部門に参画する。
同部門末病制御学研究部門で免疫系―神経系―腸管上皮に関する多角的な解析を同大学と共同で行い、ロバストネス(頑健性)を獲得する新たな食品の開発を目指す。
ジョイントリサーチ部門内の研究設備
ジョイントリサーチ部門は難治疾患研究所に属し、9つの企業との共同研究を目的に今年設置された。また、未病とは病気の発症まで至らない微細な異常のことで、ロバストネスとは生体が環境の変化といった外乱に対して、恒常性を維持する性質のことを指す。
ユーグレナはこれまで、同大学との共同研究により、微細藻類ユーグレナと、その特有成分であるパラミロンの腸管における影響をリアルタイムに観察し、ユーグレナを摂取することで、腸管内の免疫細胞や神経細胞に作用する可能性を確認した。
今回、同部門に参画することで、ユーグレナとパラミロンが免疫系―神経系―腸管上皮に及ぼす効果を多角的に解析していく。さらに、未病、病態モデル動物に対する予防・治療効果、ロバストネス獲得効果を明らかにすることで、末病制御の確立を目指していく。
ユーグレナはワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、ビタミンやミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素をバランスよく含んでいる。
ユーグレナ特有の成分でβ-グルカンの一種であるパラミロンは、機能性についての研究が進み、食品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活用が期待されているという。