ゼスト(東京都港区)は4月14日、SOMPOケアが運営する訪問看護ステーション「損保ケア中村橋」と共同で「ZEST(ゼスト)」の実証実験を行い、シフト作成工数80%減と訪問ルートの精度向上効果を確認したと発表した。
ZESTは在宅医療の訪問スケジュール最適化による経営改善クラウドサービス。訪問スケジュールや訪問ルートの単純な自動化だけでなく、看護師など医療スタッフの技能スキル、時間的制約などの全体最適化技術を特徴としている。
実証実験は、インフォコム・SOMPOホールディングス・SOMPOケアが主催する、テクノロジーを活用して高齢者が健康で快適な生活を送る「新しいシニアライフ」をテーマにしたビジネスコンテスト「シニアライフ・イノベーション・チャレンジ 2020」の一環として、1月13日から2月12日まで実施した。
実験ではZESTを活用することで、訪問シフト作成工数や訪問ルートなどがどれほど効率化するのかを実証した。
在宅医療の訪問スケジュールは、移動効率や訪問スタッフと利用者の技術的なマッチングなどを勘案して作成する必要がある。
損保ケア中村橋には、事業所ごとで独自のルート・シフト作成をしており、法人でシフト作成方法が統一されていない、ルート・シフト作成者にノウハウが集中しているため、作成者不在になってしまうと訪問スケジュールを作成できず、現場が止まってしまう、といった課題があった。
実証実験の結果、訪問ルートの精度と安全性の向上につながるとともに、誰でも作成できること、1カ月で約33時間費やしていたシフト作成業務が7.5時間に短縮し、80%の工数を削減という効果を見出すことができた。