立命館大学スポーツ健康科学部の真田樹義教授は4月1日、厚生労働省が同日から75歳以上を対象に「フレイル健診」を開始することを受け、健康寿命を延ばすフレイル対策の解説動画(https://youtu.be/eU43tUmQoQ0)を公開した。
フレイルとは、筋力などの身体機能が低下し、心身ともに弱ってきた状態を指す。要介護状態に至る前段階として位置づけられ、超高齢化社会を迎える日本では、約350万人の高齢者が当てはまると推計されている。
フレイルの身体的な問題として指摘されるのが「サルコペニア」。これは加齢による筋量の減少・筋力の衰えを指し、一般的に40歳前後から始まる。
真田教授は高齢期でも日常生活を制限なく過ごすためには、フレイルの予防につながるサルコペニアの対策を、40歳前後から始めることを推奨。動画ではサルコペニア対策に適した運動方法や、家庭でのチェック方法を紹介している。
真田教授は日本人成人男女を対象としたサルコペニア評価基準と、簡易評価法の開発を研究している。2014年から日本サルコペニア・フレイル研究会(現在は学会)理事に就任し、身体活動・運動を用いたサルコペニアの予防・評価法に関する研究成果を発信している。