トーヨーケムの自動で姿勢を検知するセンシングシステム「Fichvita(フィッチヴィータ)」を採用した、パラマウントベッドの床ずれ防止エアマットレス「ここちあ利楽(りらく)flow」の販売が好調だ。
Fichvitaはシート状のユニットを組み合わせて使用する非光学式行動検知システム。個人情報を収集せず、生活に溶け込んだセンシングが可能である。
ここちあ利楽flowのマットレスの内部には、上下から挟み込むようにFichvitaが設置されている。
患者の寝位置がずれてマットレスが変形すると、Fichvita間の距離の変化を検知し、体位変換を自動で行う機能(スモールフロー)を自動で停止させ、ずれの発生やベッドからの転落を防ぐ。
また、患者が離床しようと身体を起こしたことを検知して、マットレス全体の内圧を上げて硬くすることにより、ベッドの端に座った際の姿勢を安定させる。
Fichvitaの静電容量式センサーシートは薄膜・フレキシブルなセンサーで、これまでトーヨーケムが培った電磁波シールドフィルムの設計技術を応用。使用環境に合わせて製品の形を自由に変更でき、従来にないマットレス向けのセンシングを実現した。
静電容量式センサーの出力はシートの面積に比例する。ここちあ利楽flowは大面積のセンサーシートを使用することで、感圧式センサーに比べ精緻な寝位置検知が可能となり、マットレス全体の制御に役立てている。