コニカミノルタQOLソリューションズとNECは、静岡市葵区の介護老人保健施設「エスコートタウン静清」で、NECの防災関連技術とQOLソリューションズの介護施設向け業務支援サービスを組み合わせた防災訓練を、「静岡県防災訓練の日」である11月1日に実施する。
今回の防災訓練では、地震の発生を想定して、福祉避難所であるエスコートタウン静清の通所リハ利用者と職員を対象に、同施設への安全な避難経路の確認や施設側の負荷状況を共有する仕組みを検証する。
具体的には、現在開発中のNECの避難行動支援サービスを活用し、自宅から同施設までの避難経路と周辺のハザード情報を一元的に表示することで、安全な経路による避難を支援する。
また、避難者受け入れに際して、QOLソリューションズの「HitomeQコネクト」を活用した安否登録と、「HitomeQケアサポート」を使用した避難者のケアを連携することで、福祉避難所の効率的な運用を行えるようにする。
HitomeQコネクトは介護施設と家族が簡単にコミュニケーションをとることができるサービスで、家族から日常の連絡を介護施設職員のLINEに送ることや、BCP対策での職員連絡網としても活用できる。
一方、HitomeQケアサポートは居室の天井に備え付けた行動分析センサーで利用者の行動を解析し、介護施設職員のスマホに映像とともに通知するサービス。行動分析センサーやスマホから取得するログ情報を分析することで、各ケア業務に対する所要時間の把握など工数分析を行い、実効性の高い最適業務設計につなげる。
両社は今回の防災訓練でのフィードバックを基に、今後、福祉避難を中心とした防災分野に関する取り組みを推進する。さらに、データの利活用・連携を行うクラウドサービス「NEC都市OS」を使い、両社が持つ情報と介護施設が持つ情報を連携し、さらなる防災の高度化も図っていく。