フランスベッドは6月1日からAI搭載視覚支援ウェアラブルデバイス「OrCam(オーカム)」の取り扱いを開始した。同社の訪問レンタルサービスと同社が運営する全国の介護ショップ、直営サイトなどでレンタル・販売する。
オーカムは視覚障害者や弱視の人向けに、メガネに取り付けて文字や人物の顔などを認識し、音声にして伝えるもので、イスラエルのオーカムテクノロジーズが開発した。
文字の読み上げのみが可能な「OrCam MyReader 2(オーカムマイリーダー2)」と、顔や色など文字以外の認識も可能なフルスペック版の「OrCam MyEye 2(オーカムマイアイ2)」の2商品を展開する。
自動車の衝突防止システムで使われている画像処理技術を応用して作られた。メガネに取り付けて使用する。印刷物や書籍、PC 画面など、読みたい文字を指さすことで、先端のカメラが文字情報を読み取り、音声で読み上げる。
人間の顔も認識するため、目の前にいる人物の性別と人数に加え、事前に登録しておくことで人物の名前も知らせる。色や紙幣、登録しておいたもの、バーコードなど、複雑な情報も読み取り、腕時計を見るジェスチャーをすると日時を教えるなど、多様な機能で日常生活をサポートする。
すでに48カ国、約3万人以上の視覚障害者に使われている。日本では2018年11月に東京・渋谷区で初めて「日常生活用具給付事業対象品目」として認定され、視覚障害者用読書器、拡大読書器、活字文書読み上げ装置でも認可されるなど、普及が進んでいる。