医療用品メーカーのダイヤ工業(岡山市)と有料老人ホーム事業などを全国展開するはれコーポレーション(同)は、車いすを必要とする要介護者が立ち上がって歩行できる「自立支援型サポートギア」の開発を行い、はれコーポレーションが運営する介護施設に導入する。
自立支援型サポートギアは背中のコントローラーが入ったバッグと脚部につける人工筋肉で構成されている。コントローラーは重さが2kgで、介護者が持つ無線スイッチからの入力信号をバッグ内で読み取り、制御器を駆動させることで、左右の人工筋肉を動かす。
人工筋肉は両足に4本ずつ、股関節の動きを支援するため大腿部に配置する。アシスト力は1本あたり2㎏となっている。対象者の歩行に応じたタイミングで介護者が無線スイッチをON/OFFし、股関節の動きを支援する。これにより、安定した安定した歩容・歩幅・リズムの実現に向けた訓練を行う。
はれコーポレーションの施設では、入居者が自立支援型サポートギアを体験することで、自立歩行の訓練、歩行速度や距離の増加が期待され、QOLの向上が見込める。すでに1台を導入しており、必要に応じて台数を増やす予定。対象者は5~10人からスタートする。
リハビリ施設での使用を想定しており、要支援1~要介護3の利用者に使ってもらい、製品に適した対象者の検討も行う。今後は岡山県内だけでなく、県外にも展開する予定だ。