鈴木俊一財務相と武見敬三厚生労働相による診療報酬改定に関する復活折衝が12月20に行われ、診療報酬を0.88%引き上げる一方、薬価などを1.00%引き下げることで、全体として0.12%のマイナス改定とすることで決着した。
同日開催の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に報告された。今後、同協議会で各項目の報酬を議論していく。
診療報酬0.88%のうち、0.46%を医師や看護師らの賃上げに、0.61%は看護職員・病院薬剤師らの医療関係職種のベースアップを実施するための特例的な対応に、また0.06%は入院時の食費基準額の引き上げに当てられる。
入院時の食費は1994年から30年間、実質的に据え置かれてきたが、食材費の急騰などにより医療機関で食事を提供することが困難になっているとして引き上げることになった。患者の自己負担は1食あたり30円、低所得者については所得区分に応じて10~20円引き上げる。
薬価などの1.00%引き下げのうち、薬価自体は0.97%、0.02%は材料価格の引き下げで対応する。