中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は6月21日、2024年診療報酬・介護報酬同時改定に向け、外来診療における診療報酬上の評価に関する議論を開始した。
この日は厚労省から①かかりつけ医機能の強化や外来機能の明確化・連携、医療DXの推進②生活習慣病対策、外来機能の分化③オンライン診療の適切な評価-という論点が示された。
このうち、かかりつけ医機能については、診療行為に対する評価として地域包括診療料・加算や小児かかりつけ診療料などが設けられている。
しかし、厚労省の調査では、地域包括診療料・加算の届け出医療機関数・算定回数ともに横ばいとなっており、地域包括診療料を届け出ていない理由としては、「24時間対応薬局との連携」「常勤医師の配置」に加え、「在宅療養支援診療所でない」を挙げた施設が多かった。
このため、委員からは休日・夜間対応のため、地域での連携や輪番制などを提案する意見が出ていた。
また、オンライン診療は新型コロナの時限的・特例的取扱いを経て、昨年の診療報酬改定で、平時でも初診からオンライン診療ができるようになった。
厚労省がオンライン診療を受けた患者に理由をたずねたところ、「感染症予防のため」「通院する時間がないから」「対面診療より気軽に受診できるから」との回答が上位を占めた。
委員からは、気軽に診察が受けられることに関して、安易な受診が増えることを懸念する声があった一方、メンタルヘルスのように医療機関に行くことをためらう患者が受診しやすくなる、とのメリットが指摘されていた。