男性の失禁ケア商品を発売 LSGジャパン

2021年 7月 5日

 ライフセンスグループ(LSG)ジャパンは7月3日、男性の失禁ケア向けの男性用骨盤底筋トレーナー「ウイル」を、応援購入サービスの「Makuake」から支援金額1万5000円で先行発売した。

 ウイルは①洗濯可能な尿漏れ防止機能付き布製パッド②ウエアラブルセンサーによる尿漏れ測定・アプリの記録③スマホでビデオを見ながらの骨盤底筋トレーニングーの3つで構成されている。

LSGウイル02

ウイルを構成するセンサー(左)と布製パッド(下)など

 尿の吸収のために開発された専用の生地を使った尿吸収パッド(機能下着)で漏れた尿を吸収する。50mlまで吸収可能なパッドに極小のセンサーを装着することで、量や回数などの尿漏れ状況を測定・記録し、結果はアプリをインストールしたスマホに表示する。

 尿漏れの量や回数の減少を、感覚だけでなく目で見て確認することができる。アプリからは骨盤底筋トレーニングビデオを視聴でき、症状に合わせて提供されるビデオに従ってトレーニングを行い、尿漏れをケアする。

 具体的には、ユーザー自身が16週間にわたる尿漏れ状況を把握し、骨盤底筋トレーニングのルーチン確立を促す。トレーニングルーチンは週1回の尿もれ状態の計測と、毎日10分の骨盤底筋トレーニングで構成される。

 週1回の測定日を設定し、センサーを尿吸収パッドに取り付け、Bluetooth通信でスマホと接続して専用アプリで記録を始める。この日はセンサーを取り付けた状態で、24時間パッドを装着して過ごす。アプリではセンサーから尿もれ情報を受信し、データとして蓄積・分析し、状況を表示する。

 アプリから毎日のトレーニングが継続できるよう、リマインドが送られる。専用アプリが提供するユーザーの症状に合わせたエクササイズビデオに従い、1日10分間骨盤底筋を強化する。トレーニングを続けることで⾻盤底筋が強化され、数週間で尿漏れ状況に変化があらわれることが期待できる。

 LSGは半導体技術を使った尿検知センサー搭載ヘルスケア商品の開発・販売、次世代尿検知センサーの開発などを行うベンチャー企業で、オランダの独立研究機関「ホルストセンター/Imec」からスピンオフした。

 創設者であるヴァラ・ポップ、米山貢、ジュリア・ヴァンザウテンの3氏がImecで出会い、尿失禁解消のためのウェアラブル機器を作るところから研究がスタートし、2015年にオランダで創設した。その後、LSGジャパンを創設し、LSGとともに技術開発・製品販売で連携しながら、世界展開を図っている。

このカテゴリーの最新の記事

このカテゴリはメンバーだけが閲覧できます。このカテゴリを表示するには、年会費(年間購読料) もしくは 月会費(月間購読料)を購入してサインアップしてください。

転倒転落予測システムを単独販売に FRONTEO

 FRONTEO(東京都港区)は転倒転落予測AIシステム「KIBIT Coroban」の単独販売を開始した。  同製品は電子カルテに記載された看護記録を、自社開発AIのKIBITが解析して入院患者の転倒転落リスクを予測し、転倒・転落の発生する可能性のある患者についてアラートを発報するシステム。  医療スタッフの負担を増やすことなく、従来の転倒・転落リスクアセスメントシートと同等の精度で予測が可能である点が評価され、中規模病院から大学病院まで多様な医療機関で導入されている。...

「スマートベッドシステム」がスマホと連携

 パラマウントベッドの「スマートベッドシステム」とフロンティア・フィールドの医療機関向けスマートフォン「日病モバイル」が6月1日から連携する。  スマートベッドシステムは各センサーから得られた睡眠・覚醒、呼吸数、心拍数などの情報を集約し、ベッドサイドやスタッフステーションの端末に表示する。  また、電子カルテシステムをはじめとする医療情報システムや各種測定機器と連携することで患者情報の一元管理を実現し、医療従事者の記録業務の負担を低減する。  パラマウントベッドは昨年5月からCVC ファンド「PARAMOUNT BED...

公立七戸病院にリアルタイム遠隔医療システム

 青森県七戸町の公立七戸病院は、ウィーメックス(東京都渋谷区)のリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を県内の医療機関で初めて導入する。
 
 併せて、同社が「企業版ふるさと納税」制度を活用し、七戸町と東北町に「Teladoc HEALTH Viewpoint」7台と「Teladoc HEALTH Mini Cart」1台を寄付する。
 
 Teladoc HEALTHは専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインでつなぐ、リモート操作が可能なリアルタイム遠隔医療システム。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し…

宮城県南地域へ在宅医療提供 医療法人やまと

 東北・関東・四国で在宅医療を中心とした診療所を10カ所運営している医療法人社団やまと(宮城県登米市)は、同県白石市に「やまと在宅診療所白石」を開設する。  これまで同県内では仙台以北の地域に在宅医療を提供してきた。やまと白石の開設により、県南地域で在宅医療を提供する。  県南地域で在宅診療を行うことを通じて、住民が安心してそこで老い、生き終えることができる地域づくりを目指す。そのため、医療介護業界の他の事業所だけでなく、行政機関などとも強固な連携関係を作っていく。...

「ころやわ」の自宅向け月額サービスを開始

 Magic Shields(静岡県浜松市)は、高齢者の転倒・骨折リスクを低減する床「ころやわ」の自宅向け月額定額サービス「ころやわ―おうちレンタル-」を3月1日から開始する。  560以上の医療機関・介護施設への導入実績があるころやわを自宅向けに提供する。初期費用や工事は必要なく、不要になった際には返品できる。  自宅で転ぶ不安のあるエリアに、自由なサイズ・レイアウトで設置でき、色や素材も部屋に合わせて選ぶことができる。...

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(4月22-28日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%
メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内

公式SNS