介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」を展開するエス・エム・エスが行った「介護の相談先に関する実態調査」で、介護に関わる人の約7割が「ケアマネ」「配偶者」「友人」などの相談先がある一方、約8割が介護の悩みを一人で抱えてしまうことがあることが分かった。
同社は介護をしている家族向けコミュニティ「安心介護」を提供しており、その利用者の登録者のうち503人に、2月26日から3月16日の間にウエブサイトを通してアンケートを行った。
その結果、相談先の上位は「ケアマネジャー(59.4%)」「配偶者(36.7%)」「友人(33.4%)」となり、約6割が専門家であるケアマネジャーに相談していることが明らかになった。
悩みごとの内容は「被介護者の症状や状態」「自身の悩みやストレス」などが挙がったほか、新型コロナの影響により、自身や被介護者の感染予防対策、被介護者の介護度・症状の進行に関して悩んでいることも判明した。
さらに、5割強(52.5%)がインターネットやSNSなどで悩みを相談したことがあると回答。利用している理由の上位は「介護に悩む人が集まっているから(68.2%)」「自分のタイミングが良い時にいつでも相談できるから(54.5%)」「匿名で相談できるから(52.7%)」となった。
安心介護を利用して良かったエピソードについても、「同じ状況や悩みがある人が集まっているから、相談しやすいし、共感もしやすい」「さまざまな人の悩みや解決法を知ることができる」「匿名で介護についていろいろなことを相談できるので、とても安心できる」といった声が寄せられた。
一方、介護の悩みを一人で抱えてしまう、あるいは抱えた経験があるかとの質問には約8割が「抱えてしまうことがある (81.1%)」と答え、このうち「常に抱えてしまう」と回答した人が35.6%いた。悩みの内容によっては周りに相談できず、孤独を感じている人も多いことが浮き彫りになった。