福祉・介護機器メーカーのまもるーの(東京都千代田区)は1月5日、薬局・介護事業運営などを行うノースハンドグループ(広島県安芸郡)と共同で、広島県の「新たなビジネスモデル構築支援事業(実装支援)」に採択されたと発表した。
「地域包括ケアシステムにおける非接触モデルの実現」を目指し、非接触で被介護者の状態把握とリアルタイム情報共有の実証を行う。
まもるーのが提供している在宅向け睡眠見守りシステム「まもる〜のHOME」が、被介護者の睡眠レベル、環境状況(温度・湿度・照度) 、状態モニター(呼吸・脈拍) 、利用者状況(離床・在床・睡眠中)の状況を、非接触状態で確認・把握するテストを行う。
加えて、ノースハンドグループの介護情報共有システム「N-SYSTEM-Care」が、介護記録や看護記録、バイタル記録、排泄記録などの情報を、介護者と介護施設、医師、薬剤師間でリアルタイム共有することで、介護者との接触回数の削減、導線の最小限化を検証する。
まもる~のHOMEは「睡眠状況の把握」をキーワードとした、新しい在宅介護向けのクラウド型見守りシステム。ベッドのマットレス下に設置したセンサーにより、離れて暮らす家族や、普段利用している介護施設・障害者施設・医療機関スタッフが、利用者の睡眠・離床、部屋の環境をリアルタイムに知ることができる。
まもる〜のセンサーは利用者の離床/在床や脈拍・呼吸の状態だけでなく、部屋の温度・湿度・照度、睡眠状態を把握することができ、生活傾向が一目で分かる。また、これらの状態変化をあらかじめ設定した値に基づき、アラートメールで通知することで、利用者や家族に安心を提供する。
さらに、見守りだけでなく、ALSOKホームセキュリティとも連携しており、利用者の異変に気付いた際、家族や介護施設スタッフからの依頼があれば、全国でかけつけサービスも行う。
一方、N-SYSTEM-Careは介護施設を中心に、「介護に関わる情報(ケア記録、バイタル記録、看護記録、排泄記録など)を地域と共有する」をコンセプトに開発した。クラウド型のシステムにより、施設外からの閲覧・登録のほか、協力医などの医療従事者も、担当する利用者情報を時間・場所に関わりなく得ることができる。
これにより、看取りが必要な利用者の経過確認や医療従事者への報告・相談をシステム上で行うことができ、定量的な情報から医療従事者の的確な判断につなげることが可能となる。