公立七戸病院にリアルタイム遠隔医療システム

2024年 3月 16日

公立七戸病院

 青森県七戸町の公立七戸病院=写真=は、PHCホールディングス(東京都港区)傘下のウィーメックス(渋谷区)のリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を県内の医療機関で初めて導入する。

 併せて、同社が「企業版ふるさと納税」制度を活用し、七戸町と東北町に「Teladoc HEALTH Viewpoint」7台と「Teladoc HEALTH Mini Cart」1台を寄付する。

 Teladoc HEALTHは専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインでつなぐ、リモート操作が可能なリアルタイム遠隔医療システム。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し、患者の容体を短時間で把握することができる。

 遠隔地にいる医師の主導により操作でき、最上位機種(Teladoc HEALTH Lite 4)は45倍ズームと約340度回転が可能な高解像度カメラを搭載している。

 公立七戸病院は移動や持ち運びに適したTeladoc HEALTH Viewpointを訪問診療で使い、患者の自宅や施設での医療サービスを強化する予定。また、Teladoc HEALTH Mini Cart1台を発熱外来で使用し、夜間の当直業務や非常勤医師による診療サポートなどに活用する。

Teladoc

「Teladoc HEALTH」のラインナップ

 青森県は広大な面積の中に山間部や過疎地域が存在し、冬季は豪雪に見舞われることも多く、地域住民の医療機関へのアクセスが困難な場合がある。さらに、医療施設従事医師数(人口10万対)が全国で7番目に少なく、地域医療を支える医療従事者の不足が懸念されている。 

 Teladoc HEALTHの導入により、公立七戸病院は限られた医療リソースの効率的・効果的な活用を目指す。

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 生産性向上により入院患者のケアや見守りの時間が増加したことで、医療の品質が向上したことも明らかになった。
 
 同病院では2020年4月から全職員300人がチャットワークを利用しており、22年11月に医療・看護体制の見直しに際し、チャットワークの利用方法をアップデートし、申し送りなど日々の業務連絡への本格活用を開始した。調査は同年10月から24年9月末まで実施した。
 
 まず、以前は医師や看護師、その他スタッフ間での情報共有や勤務交代時の申し送りなどを口頭や電話、紙で行っていたのに対し、院内の主な連絡手段をチャットワークに変更した。
 
 これにより、回復期病棟を担当する医師4人の22年10月と24年5月の1日当たり平均比較で、医師1人当たりのPHS平均着信回数が31.5回/日から5回/日となり…

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