青梅の総合病院で「ユカリアタッチ」運用開始

2024年 2月 5日

 ユカリア(東京都千代田区)が開発・販売する医療従事者向けベッドサイド情報端末「ユカリアタッチ」が東京都青梅市の市立青梅総合医療センターで運用開始した。

 ユカリアタッチの主要機能のひとつである「電子化ピクトグラム」は、患者の安静度や禁飲食、アレルギー情報や医療・看護上の個別注意事項などを分かりやすいイラスト記号として表示することにより、医療従事者間 の円滑な情報共有に貢献する。

 また、「バイタルデータ入力・電子カルテ自動連携機能」では、体温計や血圧計などのNFC(非接触通信の国際規格)式測定器をユカリアタッチにかざすだけで、電子カルテにバイタルサインが自動連携・登録されるため、データの未入力・誤入力、入力までのタイムラグ発生防止につながる。

 市立青梅総合医療センター(全521床)は、救命救急センターや地域がん診療連携拠点病院、東京都周産期連携病院などの指定を受けた西多摩医療圏の高度急性期・急性期医療を担う基幹病院。

 同院の新病院整備事業の1つである、新病院本館が11月1日から稼働を開始し、病棟における医療の質・安全の向上、業務の効率化への効果を期待してユカリアタッチを導入することになった。

 看護現場では医師からの指示や医療・看護上必要な患者情報を床頭台に札や付箋、マグネットなどを使って医療者間で情報共有するケースが大半を占めている。

 しかし、こうしたアナログな情報共有の在り方では、古い情報が伝わる、見落しが生じる、差替えの手間がかかるなど、看護師の業務負荷だけでなく、患者の状態変化や注意事項を確実・適切に共有できないという事態が慢性的に起こっている。

 ユカリアがこれまで15年以上にわたり病院経営支援に取り組む中で、医療現場に存在する課題への理解を通じてユカリアタッチを開発した。

 2017年2月に本格的に販売開始以来、2023年12月時点で累計1万8000台以上、全国約70の病院に導入されている。

このカテゴリーの最新の記事

このカテゴリはメンバーだけが閲覧できます。このカテゴリを表示するには、年会費(年間購読料) もしくは 月会費(月間購読料)を購入してサインアップしてください。

転倒転落予測システムを単独販売に FRONTEO

 FRONTEO(東京都港区)は転倒転落予測AIシステム「KIBIT Coroban」の単独販売を開始した。  同製品は電子カルテに記載された看護記録を、自社開発AIのKIBITが解析して入院患者の転倒転落リスクを予測し、転倒・転落の発生する可能性のある患者についてアラートを発報するシステム。  医療スタッフの負担を増やすことなく、従来の転倒・転落リスクアセスメントシートと同等の精度で予測が可能である点が評価され、中規模病院から大学病院まで多様な医療機関で導入されている。...

「スマートベッドシステム」がスマホと連携

 パラマウントベッドの「スマートベッドシステム」とフロンティア・フィールドの医療機関向けスマートフォン「日病モバイル」が6月1日から連携する。  スマートベッドシステムは各センサーから得られた睡眠・覚醒、呼吸数、心拍数などの情報を集約し、ベッドサイドやスタッフステーションの端末に表示する。  また、電子カルテシステムをはじめとする医療情報システムや各種測定機器と連携することで患者情報の一元管理を実現し、医療従事者の記録業務の負担を低減する。  パラマウントベッドは昨年5月からCVC ファンド「PARAMOUNT BED...

公立七戸病院にリアルタイム遠隔医療システム

 青森県七戸町の公立七戸病院は、ウィーメックス(東京都渋谷区)のリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を県内の医療機関で初めて導入する。
 
 併せて、同社が「企業版ふるさと納税」制度を活用し、七戸町と東北町に「Teladoc HEALTH Viewpoint」7台と「Teladoc HEALTH Mini Cart」1台を寄付する。
 
 Teladoc HEALTHは専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインでつなぐ、リモート操作が可能なリアルタイム遠隔医療システム。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し…

宮城県南地域へ在宅医療提供 医療法人やまと

 東北・関東・四国で在宅医療を中心とした診療所を10カ所運営している医療法人社団やまと(宮城県登米市)は、同県白石市に「やまと在宅診療所白石」を開設する。  これまで同県内では仙台以北の地域に在宅医療を提供してきた。やまと白石の開設により、県南地域で在宅医療を提供する。  県南地域で在宅診療を行うことを通じて、住民が安心してそこで老い、生き終えることができる地域づくりを目指す。そのため、医療介護業界の他の事業所だけでなく、行政機関などとも強固な連携関係を作っていく。...

「ころやわ」の自宅向け月額サービスを開始

 Magic Shields(静岡県浜松市)は、高齢者の転倒・骨折リスクを低減する床「ころやわ」の自宅向け月額定額サービス「ころやわ―おうちレンタル-」を3月1日から開始する。  560以上の医療機関・介護施設への導入実績があるころやわを自宅向けに提供する。初期費用や工事は必要なく、不要になった際には返品できる。  自宅で転ぶ不安のあるエリアに、自由なサイズ・レイアウトで設置でき、色や素材も部屋に合わせて選ぶことができる。...

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(4月22-28日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%
メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内

公式SNS