厚生労働省がこのほどまとめた医療施設の調査によると、昨年10月1日現在の全国の医療施設総数は 18万1621 施設で、休止・1年以上休診中の施設を除いた活動中の施設は17万9416 施設(医療施設総数の98.8%)で、前年に比べ326施設増加した。
病院は 8300 施設で前年に比べ72 施設減少する一方、一般診療所は10万2616 施設で511 施設増加した。歯科診療所は6万8500 施設で113 施設減少している。
病院の種類別では、精神科病院は1054 施設で、前年に比べ 4 施設減少、一般病院は 7246 施設で、68施設減少した。一般病院のうち療養病床がある病院は3662 施設(同44.1%)で、前年に比べ74施設減少した。
一般診療所は有床が6644 施設(一般診療所総数の6.5%)で、前年に比べ290 施設減少し、このうち療養病床がある一般診療所は780施設で、前年に比べ67施設減少。無床は 9万5972 施設(同93.5%)で、前年に比べ801施設増加した。
病床の規模別にみると、病院は50~99 床が2058 施設(病院総数の24.8%)と最も多く、一般診療所は10~19 床が4759 施設(有床の一般診療所総数の71.6%)が多い。療養病床の規模別では、病院は50~99 床が1376 施設(療養病床がある病院総数の37.6%)と最も多かった。
この1年間に病床の規模を変更した病院は568 施設で、このうち増床した施設は110 施設、減床した施設は 458 施設。一般診療所では、病床の規模を変更したのは330 施設で、増床した施設は18施設、減床した施設は 312 施設(うち無床への変更は249 施設)となっており、有床から無床への変更が多かった。
一般病院の施設数を診療科目別にみると、内科が6705 施設(一般病院総数の92.5%)と最も多く、次いでリハビリテーション科が5613 施設(同 77.5%)、整形外科が4897施設(同67.6%)。前年と比べると、腎臓内科(61施設増)、糖尿病内科(代謝内科、45施設増)、救急科(29施設増)などが増加し、内科(54施設減)、小児科(28施設減)、外科(28 施設減)などが減少した。また、精神科病院では心療内科(7施設増)、神経内科(5施設増)などが増加している。
一般病院で小児科を設けている施設は2539 施設(一般病院総数の35.0%)、産婦人科は 1104 施設(同15.2%)、産科は196 施設(同2.7%)。産婦人科と産科を合計すると、一般病院は 1300 施設(同17.9%)で、年々減少している。
病床の数は合計162万97 床で、前年に比べ 2万1371 床減少した。病院は152万9215 床で、前年に比べ1万7339 床減少、一般診療所は9万825 床で4028 床減少、歯科診療所は57 床で4床減少している。病床の種類別では、一般病床が88万7847 床(病院の全病床数の58.1%)で、前年に比べ2865 床減少、精神病床は32万6666 床(同21.4%)で3026床減少、療養病床は30万8444床(同20.2%)で1万1062 床減少した。一般診療所の療養病床は7882 床で、前年に比べ627 床減少している。
人口10万人当たりの病床数は 1212.1 床で、前年(1223.1 床)に比べ 11床減少した。病床の種類別では、精神病床258.9 床、療養病床244.5 床、一般病床703.7 床となっている。都道府県別にみると、全病床は高知県(2508.3 床)が最も多く、精神病床は長崎県(593.0 床)が最も多い。療養病床は高知県(870.8 床)が最多で、一般病床も高知県(1,114.8 床)が最も多かった。それぞれ最も多い県と最も少ない県の比をみると、全病床は 3.1 倍、精神病床は 4.0倍、療養病床は6.1 倍、一般病床は2.2 倍となっている。