厚生労働省がまとめた2023年の日本の人口動態統計(概数)によると、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す「合計特殊出生率」は、1.20で、1899年の統計開始以来、過去最低となった。
2006年から上昇傾向が続いていたが、14年に低下し、15年に再上昇した後、16年から再び低下。22前年比では0.06ポイント低下した。
都道府県別では沖縄県が1.60で最も高く、宮崎県(1.49)、長崎県(同)が続いた。最も低いのは東京都で0.99と、初めて1を下回った。以下、北海道(1.06)、宮城県(1.07)の順だった。
東京の出生率の低さは他地域からの20代女性の流入が流出を上回る一方、生活費の高騰により出産を控える傾向にあると考えられる。
出生数についても72万7277人で、前年の77万759人から4万3482人減少し、統計開始以来、最少となった。出生数は1949年の269万6638人をピークに、75年以降は減少と増加を繰り返しながら減少傾向が続いている。2015年は5年ぶりに増加したものの、16年から再び減少に転じている。
婚姻数も47万4717組で、前年の50万4930組より3万213組減少した。婚姻率(人口千対)は 3.9 で、前年の 4.1 より低下している。平均初婚年齢は夫31.1歳、妻は29.7歳で、夫婦ともに前年と同年齢だった。
また、第1子出生時の母の平均年齢は2015年から横ばいとなっていたが、21は6年ぶりに上昇し、昨年は31.0歳で、2年ぶりに上昇している。