中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は5月17日、策定が進められている第8次医療計画の5疾病6事業のうち、別途議論する新興感染症発生・まん延時における医療を覗く、5事業に関して議論を開始した。
最初に厚労省から①増加する高齢者の救急搬送などを踏まえた救急医療に関する評価、②災害時の地域の医療提供についての評価、③へき地における遠隔医療とオンライン診療の推進、④周産期医療や精神科を含めた総合的な診療体制に関する評価、⑤救急やレスパイトも含めた小児医療-の5つの論点が示された。
このうち、救急医療については、第三次救急医療機関に救急搬送が集中していることと、第二次医療機関内でも救急搬送の受け入れ件数にばらつきがあることから、診療報酬の評価を見直すべきとの意見が複数の委員から出ていた。
また、周産期医療では、妊産婦の死亡原因として自殺が増加傾向にあることから、退院後も含め精神科とのスムーズな連携を可能とする体制の整備を求める意見があった。
小児医療に関しては、レスパイトのためのショートステイを医療的に受け入れることを求める意見があった一方、診療報酬とは別の形で対応することが本来のあり方とする意見もあった。