社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)障害者部会は4月18日、障害者の相談支援などについて議論した。
障害者の相談支援については、基幹相談支援センターを核とする地域の相談支援体制を整備していくことが検討の方向性として厚労省から示された。
現在、基幹相談支援センターの設置市町村は半数程度にとどまっているほか、設置済みでも地域の中核的な役割を担う機関としての機能が十分に果たせていないセンターがある。
そこで、基幹相談支援センターの設置を進めるとともに、人材育成や相談支援の中核的な役割を果たすための必要な方策を講じることが提案された。
その上で、自治体や市町村障害者相談支援事業、基幹相談支援センター、地域生活支援拠点、自立支援協議会、計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援などの各主体が果たす役割・機能を整理する。
また、相談支援専門員やピアサポーターの業務のあり方を検討。相談支援事業の運営で中立・公正性を担保するため、相談支援専門員のサービス提供事業者からの独立性・客観性の確保について必要な方策を講じる。
住民にとってわかりやすく、アクセスしやすい相談の入口を設けるため、市町村や相談支援事業所などはどのような相談もまずは受け止め、自らが担当することが適当でない場合には、適切な機関につなぐための地域の相談支援体制を構築する。
住民がどこに相談してよいかわからない場合は、市町村か基幹相談支援センターに相談することを明確化して周知する。
これに対し、委員からは複雑化・重複化している相談体制を整理することや似たような制度・施策を統合・廃止すること、ピアサポーターの設置の義務付けなどを求める意見が出されたほか、相談件数などの観点から小規模の市町村に基幹相談支援センターを設置することへの疑問も呈されていた。