厚生労働省が3月15日に公表した2021年の自殺者数は、2万1007人で前年に比べ74人(0.4%)減少した。
一方で、女性と20歳代は2年連続の増加となり、前年が2桁の伸び(女性は15.4%増、20歳代は19.1%増)だったことから、高止まりの水準にあることを示している。
男性は1万3939人で前年に比べ116人減り、12年連続で減少した。女性は7068人で同42人増だった。
年齢別では20歳代、40歳代、50歳代が増加し、50歳代が193人増と最も大きな伸びとなった。20歳代と40歳代は2年連続で増加している。
人口10万人当たりの死亡率である自殺死亡率は16.8となり、2年連続の増加となった。男性は22.9で前年並み、女性は11.0で前年に比べ0.2ポイント上昇した。
都道府県別(発生地発生地)では、青森県と山梨県が23.7で最も高く、以下、新潟(21.3)、和歌山(21.1)、高知(20.5)の順。最も低いのは神奈川(13.2)で、石川(13.2)、京都(14.6)、埼玉(15.0)、千葉(15.1)と続いた。東京を除く南関東が比較的低い水準にある。
自殺の原因・動機については、前年に比べ経済・生活、家庭、勤務の各問題が増加。中でも、経済・生活問題は160人増と最も伸びが大きく、新型コロナの影響が続いていることがうかがえる。