地域の皆さんと「八ヶ岳根っこの会」を立ち上げ、話し合いを重ねて「高齢者の一人暮らしでも、ある程度の要介護状態でも、人生の終末期でも住み続けられる家のような居場所」をつくることが決まりました。このプランを実現させるため…
第8回 地域の皆さんとの議論から誕生した「わがままハウス山吹」
「『わがままハウス』ってよい命名ね。でも、本当にわがままに暮らせるの?」とよく聞かれます。答えは、「おおむねOKです」。――2019年4月、北杜市小淵沢にオープンした「わがままハウス」は、どんな住まいで…
第7回 夜間訪問の目的は30年前から変化した
■かつてはおむつ交換と体位変換
定期巡回・随時対応サービスの重要な柱は、定期訪問だけでなく、随時にも対応すること、特に夜間の対応を実施するということです。
前述したように…
【筆者紹介】宮崎和加子(みやざき・わかこ) だんだん会理事長
訪問看護のパイオニアで認知症ケアの先駆者としても知られる。東京都初の訪問看護ステーション所長や全国訪問看護事業協会事務局長などを歴任した。
第6回 いよいよ定期巡回サービスを提供開始
看護を中心とする定期巡回サービスは2017年10月に事業開始と計画していました。法人(だんだん会)を立ち上げてまだ2年目です。法人を設立してすぐ立ち上げたグループホームと訪問看護ステーション2事業の運営だけで、精一杯の状況でした。しかし、延期というわけにもいかず、とにかく始めることにしました。事業名は、「定期巡回てくてく24(通称てくてく)」としました。
■利用者は集まってきた
開始10日前……【筆者紹介】宮崎和加子(みやざき・わかこ) だんだん会理事長
訪問看護のパイオニアで認知症ケアの先駆者としても知られる。東京都初の訪問看護ステーション所長や全国訪問看護事業協会事務局長などを歴任した。
第5回 看護を強化した定期巡回サービスを提供したい!
前回紹介したように、私は1993年にデンマークを視察しました。そこで学んだのは、看護師と介護職が一体となって在宅生活者の生活と医療的なケアを保障することが重要、ということでした。
■デンマークで夜間のケアに同行
デンマークでは、訪問看護師とヘルパーがチームで利用者を訪問するところに同行させてもらいました。夕方5時、事務所には、日中の担当の看護師やヘルパーから申し送りのFAXが入り……
【筆者紹介】宮崎和加子(みやざき・わかこ) だんだん会理事長
訪問看護のパイオニアで認知症ケアの先駆者としても知られる。東京都初の訪問看護ステーション所長や全国訪問看護事業協会事務局長などを歴任した。
第4回 こうして定期巡回サービスを始めることになった
ある日知人から「近々、北杜市で定期巡回サービスの公募があるそうよ」という情報を得ました。2016年11月、法人を立ち上げてグループホームの建設を進めていた時期です。職員は1人も採用しておらず、私と理事の中嶋の2人で諸準備をしていましたが、無給の状態でした。グループホームは翌年4月にオープン予定で、その職員などの採用を1月に行う予定でした。
■定期巡回サービスに特別な思い
私は東京での40年間の活動の中で、今でいう「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」事業の原型のような活動を実施してきた経験があります。
それは、当時所属していた医療法人健和会が……
第3回 在宅への訪問看護にとどまらず 地域看護を実現するため「あんあん」を開設
認知症グループホームを2017年4月に開設しようと、1年前から建物の準備を始めました。しかし大きな不安は、介護職員が集まるかどうか。半年前から職員募集をしたところ、少しずつ応募がありました。驚いたのは、まだ看護師は募集していなかったのに、いっしょに働きたいという看護師が集まってきたことです。
■力量あるプロ集団が生きることを支援する
この地域(山梨県北杜市)で事業を立ち上げて活動しようと思った“元となった発想・理念”は以下のようなものでした。
まず、「介護」・「看護」ではなく、「生きること支援」です。「やって差し上げる介護・看護」ではなく……
第2回 「帰りたい」を連発していたMさんが笑顔になるまで
■「徹底した自立支援」を理念に
還暦を迎え、それまでの仕事を全部辞めることにしました。ズルズルと延長戦の仕事をすることに抵抗があり、1回しかない人生、何か別なことをしてみたいと思っていたのです。まず、1〜2年はのんびり趣味や旅行を楽しみながら、これからを模索する時期にしようと思い描いていました。
ところが2016年秋、移住を準備していた山梨県北杜市が認知症グループホーム設置の公募をしたことを知り、これなら私にもできるかもしれないと応募することにしたのです。東京で6カ所のグループホーム立ち上げ・運営の責任者をしてきた経験をもとに、ゼロからの出発です。模索の時期がなくなりました。
グループホームを作るにあたって必要なことは4つ。理念と職員確保と……
第1回 第2の人生を風光明媚な地で
「コロナコロナで都会は住みにくいので移住しよう」ということで移住したわけではありません。50歳代半ばから自分の高齢期をどこでどのように暮らすかを考え「風光明媚なところで、花や野菜に囲まれて暮らしたい」と考え、今から4年前、還暦と同時に八ヶ岳南麓(山梨県北杜市)に移住したのです。
■さて何をしよう…サービス立ち上げに挑戦
移住はしたものの、さて何をしようか…。社会人になってから還暦までの約40年間を、東京で訪問看護・在宅ケア・認知症の方のケアに没頭して取り組んできた身。野菜作りだけをやっていくことは多分無理。そこで、東京での経験をもとに、移住先の地域で不足していて、かつ、私が取り組めるサービスの立ち上げに挑戦することにしました。
移住先の地域の事情をゆっくりと把握して……
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