■処遇困難ケースを積極的に受け入れ
えるだーは訪問介護事業所「ヘルパーステーション・えるだー」と小規模多機能型居宅介護「セカンド・サロン えるだー」を運営している。福祉タクシー事業も行っているが、これはあくまでも、えるだーの利用者の病院や学校への送迎のために使うものだ。
黒松氏によると、出雲市には島根県内の自治体で最も多くの介護施設があるものの、介護職員が足りないという話はあまり聞かない。不足しているとすれば、県西部の…
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厚生労働省によれば8割の訪問介護事業所が人手不足を感じており、訪問介護職の有効求人倍率は15.53倍(2022年度)と、人手不足が常態化している介護業界の中でも突出している。今や訪問介護事業の存続自体が危機的状況にあると言える。なぜこのような状況になっているのか。日本ホームヘルパー協会の清村幸弘副会長(埼玉県ホームヘルパー協会会長)と中川裕晴副会長(日本ホームヘルパー協会奈良県支部会長)に聞いた。
■1人でトラブルに対処することに不安
――訪問介護事業所の人手不足の原因は。厚労省の調査では「1人で利用者宅に訪問してケアを提供することに対する不安が大きい」が最大の理由となっています。
清村 私はデイサービスも経験していますが、デイサービスでは複数対複数でケアできます。何か不安なことがあってもり、現場ですぐに解決できました。
しかし、ヘルパーは1対1なので、何かあった時のタイムリーな相談が難しく、1人で行って1人で判断して、1人でサービスを提供して、トラブルがあった場合、1人で解決しなければなりません。確かに、1人で不安というのは…
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