がん患者さんの在宅療養移行支援過程を、病院・在宅で働く看護職と一緒に振り返り事例検討会をしたあと、1人の看護部長がつぶやきました。「対話の時間が持てないというのは言い訳になるけど、『病気を治して欲しい』という治癒を諦められない患者・家族の姿しか、見えないんです」。
病院医療者にとっては、在宅医療者からのフィードバックがなければ、退院後の様子が見えないんですよね。■「最期まで母はおかあちゃん」
1人暮らしでも「家がええなぁ」と、在宅療養を選択した患者さんは、夫や子供たちと過ごした思い出が詰まった我が家で、コロ(犬)が見守る中、息を引き取りました。
なんと、娘さんが、お母さんの在宅療養の様子を地元の新聞に投稿されていたのです。娘さんは……