■医師が患者の生活問題に目を向けることは重要
――中野先生は埼玉・幸手市で2012年、福祉(生活モデル)を基盤とした全国でも珍しい地域包括ケアのモデル構築に着手し、その拠点となる「在宅医療連携拠点 菜のはな」室長を現在も務めておられます。これらは今では「幸手モデル」と呼ばれ、高く評価されています。内科医として糖尿病の治療に携わってきたご経験もあって、そういう場を整備されました。社会的処方の先駆者と言っても過言ではありませんね。
ありがとうございます。しかし、少し複雑です。確かに私たちの地域では、生活モデル(福祉やソーシャルワークが用いる支援作法)を基盤にケアシステムの構築を進めています。医療専門職らによるソーシャルワークは別に目新しいものではなく……