第3回 在宅への訪問看護にとどまらず 地域看護を実現するため「あんあん」を開設

2020年 11月 9日

 認知症グループホームを2017年4月に開設しようと、1年前から建物の準備を始めました。しかし大きな不安は、介護職員が集まるかどうか。半年前から職員募集をしたところ、少しずつ応募がありました。驚いたのは、まだ看護師は募集していなかったのに、いっしょに働きたいという看護師が集まってきたことです。
■力量あるプロ集団が生きることを支援する
 この地域(山梨県北杜市)で事業を立ち上げて活動しようと思った“元となった発想・理念”は以下のようなものでした。
 まず、「介護」・「看護」ではなく、「生きること支援」です。「やって差し上げる介護・看護」ではなく……
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第17回 自宅ではない居場所で看取る

 「だんだん会」として事業を開始して7年、7つの事業を立ち上げました。どの事業も目標の1つは、要介護でも重病でもご本人が望むような最期を迎えられるように支援することです。
 
 たくさんの方々に出会っい、そして入居者・利用者のたくさんのお看取りの支援をさせていただきました。
 
■グループホームでの看取り
 グループホームに入居している本人や家族は、延命などの治療は望まず自然にこの世を終われるようにという方がほとんど。
 
 たとえば90歳のAさんは、元大学教授。尊厳死協会に入会していて、自分の最期について書いたものを息子さんに託していました。他の病気があるわけでなく自然に衰弱が進み…

第16回 気がついたら8年目

 2016年、還暦でここ北杜市に移住して始めた「だんだん会」。事業を開始して早7年、あっという間です。潤沢な資金があるわけではなく、ほとんど無一文で立ち上げ、みなさんからの寄付や基金、もちろん金融機関から融資も受けて何とかつないでいるところです。
 
■無我夢中で取り組んで
 私自身がやりたかったことを事業にしたのではなく、地域に必要だけど不足していて、かつ私にできる事業やサービスを創り上げていくことの連続でした。結果的には…

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第15回 リハ特化型の半日デイサービス

 要介護者や人生終末期の方にとってリハビリテーションの存在は貴重です。絶対にないといけないという‟絶対条件“ではないような例もありますが、多くの方はリハビリ職が関わることで生活の質が変わっていくように思います。だからリハビリは‟必要条件”です。
 
 リハ職と呼ばれるのは、リハビリテーション専門職で、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の3職種です。リハビリ専門病院や大病院には多数のリハ職が配置されていますが、ここ八ヶ岳南麓では手薄です。

 
 特に、在宅で療養をする要介護者の自宅に赴いてリハビリを実施する訪問リハは不足気味でした。訪問リハを実施できるのは、医療機関もしくは訪問看護ステーションに所属するリハ職です。
 
■地域看護センターあんあんで開始
 私たちだんだん会もリハ職に来てほしいのですが、こんな小さな法人・事業所にリハ職が就職してくれるのはかなり厳しいと思って、半ばあきらめていました。だんだん会には…

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第14回 制度の外の活動って、素敵です

 2017年の事業開始と同時に「オレンジサロン長坂・白州」を実施してきました。一般的にいわれている「認知症カフェ」です。
■認知症カフェとは
 認知症カフェは、認知症の当事者の方が集まるカフェです。当事者の方だけではなく、家族や地域の住民や医療の専門職など、誰でも立ち寄ることができ、交流を深める場となっています。
 日本では2015年、「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」によって認知症カフェが始まりました。この新オレンジプランは、認知症の当事者の方が、住み慣れた住みやすい場所で引き続き生活できることをうたっています。
 認知症カフェが開かれて地域の人に認知症を理解してもらうことは、地域全体で住みよい街づくりができることにも繋がります。
■オレンジサロンをはじめよう
 「だんだん会」を一緒になって立ち上げ、パートナーとしてずっと事業展開してきた理事の中嶋登美子さんは、地元出身の保健師です。長く北杜市の保健行政に関わって仕事をしてこられました。中嶋さんと一緒にできたから、だんだん会の事業が順調に進んできたといえます。
 法人としてだんだん会を立ち上げて間もない2016年、その中嶋さんが「オレンジサロン(認知症カフェ)をやろう!」と言うのです。しかし、当時の法人はほぼ無一文で始まったばかりで収入もゼロ、職員もほぼゼロの時期でした。その上、オレンジサロンは収益事業ではないので、どのように開始し、そして続けていくか、課題だらけ。
■助成金にチャレンジ
 そんな時、「認知症カフェ」立ち上げの助成金があることを知りました。朝日新聞厚生事業団が1カ所に100万円(3年間分)の助成金を支給するというものです。
 そこで中嶋さんが中心となって企画計画書を作成し、応募しました。市民中心のオレンジサロンを同時に2カ所で実施するという内容です。審査の結果…

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第13回 次回の介護保険改定に異議あり!

 八ヶ岳のふもとで介護看護関連事業を開始して、はや5年半です。すべてゼロ(資金・職員・事務所…)からの出発でした。「展開が早すぎる」と言われながらも、「住民が望むことで当法人にできることは実施する」という信念のもと…

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