〈高野龍昭〉の記事一覧
収入増へ処遇改善を、ICT活用による業務負担の軽減も必要  高野龍昭・東洋大准教授

収入増へ処遇改善を、ICT活用による業務負担の軽減も必要  高野龍昭・東洋大准教授

 介護現場の人手不足が言われるようになって久しいが、介護保険制度の中で重要な役割を果たしているケアマネジャーのなり手が減っているにも関わらず、国の審議会などでなぜか大きな問題として取り上げられていない。なぜケアマネが不足しているのか。東洋大学 ライフデザイン学部生活支援学科の高野龍昭准教授に聞いた。
 
■給料が上がらないのに責任が重く
――ケアマネジャー不足をどう見ますか。
 
高野 私がケアマネジャーをやっていた2000年代前半ぐらいは、夜勤がない上に給料は高く、責任を持った仕事ができるということで、介護職員のキャリアアップの1つのルートとしてケアマネがありました。
 
 今は、給料は上がらないのに責任がすごく重くなってきた。一方で介護職員の給料が改善され、ケアマネと介護職員の収入が肩を並べるようになっています。こうしたことから、ケアマネのなり手が少なくなってきたということではないでしょうか。
 
 2018年に受験資格が変更されたことで、受験者数も合格者数も急減しました。その後、合格者数は増えたり減ったりしているものの、2017年に比べると、現在は4分の1ぐらいに減っています。
 
 それなのに、国はケアマネジャーの激減に対し、あまり危機感を持っていないようです。しかし、福祉分野の職業紹介やマッチングを行っている中央福祉人材センターのデータによると、去年10月のデータでは、有効求人倍率は介護職が4.85倍、ホームヘルパーは6.25倍です。

 
 このため、介護職やヘルパーの人材が不足していると言われているのですが、実はケアマネジャーも3.68倍と高い。人材不足が喧伝されている保育士ですら3.55倍ですから、それと比べればケアマネの人材不足も大きな課題なのに、国で議論しないのが疑問です。
 
――なぜなのでしょう。
 
高野 もともと給料がちょっと良かった、というイメージに引きずられているのかもしれません。ヘルパーの高齢化が言われて久しいのですが、ケアマネジャーも平均年齢はヘルパーと同じくらいの水準となっています。
 
 今から10年後ぐらいのケアマネジメントを考えた時に、若い人がもっと入ってくるような仕組みを作っていかないとまずいことになるでしょう。
 
――主任ケアマネジャーの不足も問題です。
 
高野 前回の制度改正で、基本的に居宅介護支援事業所の管理者は主任ケアマネジャーでなければならなくなりました。ただ、主任ケアマネになるためには…

ケアマネジメント・プロセス調査を実施 SMS

ケアマネジメント・プロセス調査を実施 SMS

 エス・エム・エスの研究機関「高齢社会ラボ」が全国のケアマネジャー132人を対象に実施したケアマネジメント・プロセス実態調査によると、ケアプラン作成の際、サービス選定より適切な目標設定の方が、難易度が高いことが分かった。  同ラボは介護経営実態や法改正動向、介護従事者のキャリア・働き方、高齢者の実態など、高齢社会に関する調査・情報発信を行っている。...

単純作業はAI・ロボットに 人間は専門的な部分で力を発揮

単純作業はAI・ロボットに 人間は専門的な部分で力を発揮

インタビュー 高野龍昭さん(東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科准教授)
■AIでのケアプラン作成は発展途上
――AIを活用したケアプラン支援サービスが3年ほど前から実装されているようですが、現状は。
 私が知る限り、4、5社がケアマネジャー向けにAIでケアプランを作るシステムの開発・製品化をしています。実はその1社の開発に、私はアドバイザー的に関わっており、その立場を踏まえて率直に言いますと……

この記事は有料会員のみ閲覧できます。

1週間無料でお試し購読ができます  詳しくはここをクリック

新着記事は1カ月無料で公開

有料記事は990円(税込)で1カ月読み放題

*1年間は1万1000円(同)

〈新着情報〉〈政策・審議会・統計〉〈業界の動き〉は無料

【アーカイブ】テーマ特集/対談・インタビュー

コラム一覧

【アーカイブ】現場ルポ/医療介護ビジネス新時代

アクセスランキング(4月13-19日)

  • 1位
  • 2位
  • 3位 90% 90%

公式SNS

メディカ出版 医療と介護Next バックナンバーのご案内