〈身体0〉の記事一覧
在宅の限界点を上げる短時間訪問介護 ――新生メディカルの「身体0」(下)

在宅の限界点を上げる短時間訪問介護 ――新生メディカルの「身体0」(下)

 新生メディカルのヘルパーが「身体0」で訪問する時間帯は朝、昼、夕、夜間である。1回の訪問時間は短いが、利用者に応じていろいろなケアができるのは前回紹介したとおりだ。
 
■定期巡回サービスのデメリット
 身体0は毎日の生活を支えるため、1日に複数回、短時間訪問する。人の生活は、1日24時間の生活リズム――起き、食べ、排泄し、動き、そして寝る――の繰り返し。週単位や月単位のリズムではないから、週1回だけ長時間訪問する、といったサイクルでは、生活は成り立たない。
 
 新生メディカルの今村あおい代表取締役は「身体0は、この生活リズムをしっかり支えるためにヘルパーが毎日決まった時間に訪問する、活用しやすいツールです」と説明する…

20分の在宅訪問で独居生活を維持 ――新生メディカルの「身体0」(上)

20分の在宅訪問で独居生活を維持 ――新生メディカルの「身体0」(上)

 岐阜県内でケア事業を幅広く展開する社会福祉法人新生会と株式会社新生メディカルは、介護保険制度以前から先進的な取り組みで知られてきた。この特集では、現在の新生会グループが提供するケアを多角的に紹介する。
 
 株式会社新生メディカルは訪問介護、通所介護、居宅介護支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、福祉用具貸与販売などの介護保険サービスや、保育所事業を提供・運営している。社会福祉法人新生会の石原美智子名誉理事長が1977(昭和52)年に創業し、90年に株式会社化した。石原さんは現在、新生メディカルの代表取締役会長でもある。
 
■8人の利用者への訪問に同行
 同社が現在力を入れているのは、訪問介護の20分未満の身体介護サービス「身体0(ゼロ)」だ。20分未満の在宅訪問でどんな身体介護を提供しているのか、8人の利用者への訪問を同行取材させていただいた。
 
 訪問日時は5月7日夕方(3人)、8日朝(1人)、夕(5人)で、うち1人は夕と朝の両方に同行した。ヘルパーは勝野美雪さん、髙木美香さん、中川千絵さんの3人。皆さん、ヘルパー歴10年ほどのベテランである。
 
 利用者8人は全員独居、年齢は78歳から99歳。要介護度は最も高いBさん・Hさんで要介護4。B、C、D、Fさんは認知症がある。8人の住まいは一戸建て住宅(1人)、一戸建て有料老人ホーム(2人)、集合住宅(5人、同一建物)である。
 
 3人のヘルパーは20分(未満)の間に、上記のほかにもスマホに業務開始と終了を入力し、記録も残す。室内をきびきびと動き回る間にも、利用者に話しかけ、気を配り続ける。エアコンの温度を調整したり、冷蔵庫の中を見たり、照明を点けたり消したり、無駄な動きは一切ない。
 
■利用者の選択とこだわりを尊重
 Aさんは今回同行した8人中、唯一、一戸建て住宅に暮らしている。ヘルパー勝野さんは屋内に入ってすぐ、Aさんの居室ではないところの窓が開いていることに気づいた。Aさんは前夜から開けたままと説明し、閉めなくていいと言う。勝野さんは室温を確認し、そのまま窓を開けておいた。
 
 Cさんへのケアは夕方と翌日朝の2回、同行した。朝の訪問で、ヘルパー髙木さんはCさんが朝食を調理するのを隣で見守る。
 
 Cさんがみそ汁に卵を割り入れた際、殻のかけらが入ってしまった。それに気づいた髙木さんが取り除くのかと思って見ていると、髙木さんは「殻が入ってしまいましたね、取れますか?」と促し、見守り続けた。そしてCさんが「ほんとや、取らな」と言いながら…

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