〈総合事業〉の記事一覧
介護保険見直しの議論始まる 介護保険部会

介護保険見直しの議論始まる 介護保険部会

 第125回社会保障審議会介護保険部会が9月29日に開かれ、「地域包括ケアシステムの深化、持続可能性の確保」などが議論された。
 
 具体的な論点は①地域包括ケアシステムの実現・深化に向けた支援体制の整備、②医療介護連携の推進、③持続可能性の確保、の3点。
 
 事務局は①について、地域の状況に応じたサービス提供体制や支援体制の構築が重要、との前提で、地域の性格によって課題を以下のように位置づけた。
 
 中山間・人口減少地域…サービス基盤の維持・確保
 都市部…新たな事業者や人材の持続的な確保
 一般市等…前2者それぞれへの対応
 
 そのうえで中山間・人口減少地域では、前回の部会で議論されたサービス提供体制の確保のための方策について、介護保険事業計画に反映することが重要、との方向性を提示する。
 
 さらに、者向け住まいについては、「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」の議論もふまえ、介護保険部会で議論して整理する。介護予防や人材確保、生産性向上に関する事項も含めて…

第18回 実は大改正された介護予防・日常生活支援総合事業

第18回 実は大改正された介護予防・日常生活支援総合事業

 2024年8月、厚生労働省は介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)の実施要綱およびガイドラインの改正を発表しました。法改正を伴わなかったため専門メディアを含めて報道は少なく、自治体職員の理解はまだ十分ではないと感じています。
 
 しかし、この改正は、厚労省が「フルモデルチェンジ」と表現するように、政策の目標は変わらないものの、実施・運営方法において大きな方針転換が行われています。今回は制度改正の詳細ではなく、マクロな視点からその背景と狙いを考察してみたいと思います。
 
■そもそも総合事業の背景と狙いは何だったのか
 2015年度に導入された総合事業は、全国統一基準で運営されていた要支援者(以下、軽度者)向けの保険給付サービスの一部を市町村の予算事業に転換し、提供主体に専門職以外の民間企業や住民活動(ボランティアなど)を組み込むことが大きな特徴でした。この制度導入の背景には、2つの事情がありました。
 
 第1に、軽度者向けサービスの選択肢を増やす必要があったことです。要支援状態とはいえ比較的元気な軽度者は、活動的で日常生活の様子も嗜好も多様です。しかし、通所介護や訪問介護は軽度者が対象であっても保険給付であるため、事業所が工夫してもサービス内容は似通っていました。
 
 保険給付によるサービスは1種類しかなく、軽度者の生活ニーズの多様性や介護予防における本人の動機付けを考えると、個々の嗜好に合わせたケアマネジメントは現実的に難しい状況でした。多様な価値観を持つ団塊世代の利用が増え、サービスの多様化が求められたのです。
 
 第2に、深刻化する介護人材不足への対応として「脱・専門職依存」が求められました。総合事業が導入された当時もすでに要介護者の増加と生産年齢人口の減少が進行しており、従来のように専門職がすべてを担う役割分担では持続可能性がないことは明らかでした。
 
 介護専門職以外が支援を担う方法を模索することが大きなテーマとなりました。そのため、総合事業では従来の保険給付サービスの基準を緩和し、介護事業所以外の参入を促進しました。財源問題も指摘されることがありますが、保険給付(総給付費)に占める要支援者向けサービス費用は約5%であり、削減効果は非常に限定的です。
 
 つまり、専門職に依存することなく軽度者向けサービスの多様化を進めることが総合事業の基本的な考え方でした。
 
 しかし、総合事業の進捗は必ずしも順調ではありません。制度開始から10年が経過しても軽度者向けサービスの転換は進まず、大半は総合事業以前からの保険給付に…

インタビュー 介護や介護保険制度を改めて語る――報酬改定に寄せて(下)

インタビュー 介護や介護保険制度を改めて語る――報酬改定に寄せて(下)

■在宅介護サービスの独自性とは
 
 介護は、ただ事業所を立ち上げてサービスを提供すればいい、っていうものではありません。それはどんな業種もそうでしょうけど、とりわけ介護事業には、サービスの質が求められます。かといって質だけ追求してもだめで、量も必須です。量だけ追求すれば質は落ちます。両者のバランスが重要なんですね。
 
 私はとにかく質を保ちつつ、量もなんとか確保しようと丸8年やってきましたけど、本当に困難が多い道でした。やっと続けてこられました。
 
 在宅の介護サービスならではの重要なポイントは、医療系の在宅サービスとは全然違うところにあるんです。それが何か、わかりますか。たとえば訪問看護であれば、極端な表現ですが、必要な医療処置や身体ケアができるなら…

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