在宅医療・介護の専門職・学術団体で構成する日本在宅ケアアライアンスはこのほど、新型コロナウイルスに感染した高齢者の自宅療養を認めた昨年11月22日の厚生労働省事務連絡に関し、参加団体に改めて周知した。...
新型コロナの5つの疑問について、感染した医師が考えた(下)
疑問2 陽性患者数を減らすことが目標なのか?――新型コロナ対策
――7月以降、陽性者が増え続け、累積患者数は増加する一方です。確かに、感染者数が増えれば重症者や死亡者の数も増えるし、医療機関の病床数も必要になるでしょう。メディアは連日、「今日確認された陽性者数」をセンセーショナルに報道しますが、対策のゴールはこの数を減らすことですか。
■4つのゴールから明確な目標を選べ
一般社団法人未来医療研究機構の長谷川敏彦代表理事は、新型コロナ対策には4つのゴールがあると指摘する。
第1ゴール…ウイルス絶滅
第2ゴール…集団免疫獲得
第3ゴール…流行期間短縮とピーク抑制
第4ゴール…死亡者数抑制
第1ゴールは究極の目標だが、最初の発生地である中国・武漢で封じ込めに失敗してパンデミックが起こった今となっては、もはや不可能。人類史上、ウイルスの根絶に成功したのは天然痘だけだ。
第2の集団免疫獲得は……
新型コロナの5つの疑問について、感染した医師が考えた(上)
医療福祉経営や医療マネジメント分野から地域医療・地域包括ケアシステムについて論考・発言する武藤正樹医師は今年3月、新型コロナウイルス感染症に感染した。新型コロナをめぐってはまだ不明なことも多く、さまざまな情報が飛び交い、政策も二転三転する。武藤医師にコロナの5つの疑問を聞いた。
疑問1 ちょっと重いインフルエンザのようなものでは?--新型コロナの疫学
――新興感染症である新型コロナについて、どんなことがわかってきているのでしょうか。
まず、私自身の体験をお話ししたい。私は前任地の都内の大学にいたころ、3月に新型コロナに感染し、昨年12月にはインフルエンザA型(季節性インフルエンザの一種)にもかかった。
■季節性インフルと新型コロナの経過
昨年12月のある日、外来診療のために出勤したら……
新型コロナで認知症悪化も 受診減など影響か
日本認知症学会が8月14日に公表した、新型コロナウイルスの感染拡大が認知症の医療や介護に与えた影響に関する調査の結果、認知症の人が受診や介護サービスの利用を控える中で、少なからぬ人で症状の悪化が認められたことが分かった。
調査は5月25日から約2週間、同学会の専門医1586人を対象に実施し、46都道府県から357件の回答を得た。
その結果、認知症の人の症状悪化について「少数認める」が32%で……
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